アパートやマンションを借りたり、中古住宅を購入したりする場合、必ずと言っていいほど不動産会社とかかわることになります。
不動産会社は国土交通大臣や知事免許をうけ、営業をしています。国のお偉いさんから許可をもらって営業をしているのだから、
絶対安心!というわけではありません。
もちろん良い不動産会社もたくさんあります。しかし、残念なことに自分たちの利益しか頭にない不動産会社も存在します。これから不動産会社を選ぶ際に、気をつけたいことや、悪徳な不動産会社について解説していきます。
良い不動産会社の特徴は?
良い不動産会社はどんな会社なのか判断する方法をお伝えします。
誰でも一発で判断できるという方法ではありませんが、一般的に言われている簡単な方法をご紹介します。
これらに該当しない場合であっても、必ずしも悪徳不動産会社とは限りません。あくまでも参考程度にしてください。
- 事務所が整理整頓されているか
- 免許の更新回数が多い
- 過去の行政処分がない
- 口コミが良い
次に詳しく解説していきます。
事務所が整理整頓されているか
これは、実際に事務所に行かないと、分からないものですが、もし不動産会社に訪問する機会があったら、事務所がきちんと整理整頓されているかどうかチェックしてみて下さい。
不動産会社は、個人情報や契約書など重要な書類を保管しています。そのような書類が、放置されているような会社はあまりおすすめできません。
以前、不動産会社に訪問した際に、案内された席に座ると、個人情報が記載された契約書が放置されていたのには驚きました。
免許の更新回数が多い
免許の更新回数はどうしたら分かるのかというと、不動産会社の広告などをみると、必ず免許の登録番号が書かれています。
例 国土交通大臣 (2)第〇〇〇号
〇〇県知事 (3)第〇〇〇号
などです。
カッコ内の数字は更新の回数を意味しています。数字が大きいほど更新が多いということになります。ちなみに、一つの県で業務を行う場合は知事免許で、二つ以上の県で業務を行う場合は、国土交通大臣免許が必要です。そのため、国土交通大臣免許の交付をうけている会社は規模が大きい会社と判断できます。
免許証のカッコ内の数字は信頼できる?
では、免許証のカッコ内の数字は信頼してもいいのでしょうか?
たしかに長年、順調に不動産業を経営していれば信頼はありますが、そうとは言い切れません。
これから、その理由を解説します。
まず、たとえ更新回数が多い不動産会社であっても、担当の営業マンが新人で不慣れであったり、知識不足だったりということがあります。また、宅建業法では、5人に1人の宅地建物取引士を置かなければならないと規定されています。裏を返せば、宅地建物取引士が1人いれば、残りは素人でもOKということになります。
それに、不動産業を営み、免許の更新を何度もしていた個人事業主が、株式会社を設立した場合、免許の()内の番号は、また(1)に戻ってしまいます。
このようなことから、免許証番号のカッコ内の数字は、あまり信ぴょう性がないことがわかります。
過去の行政処分がない
役所に行けば、不動産会社が過去に行政処分をうけたかどうかを調べることができます。
また、過去5年に限定されますが、インターネットでも調べることができます。
その会社が、今まで業務改善指示処分、業務停止処分、免許取消処分などをうけていないか調べることができます。
口コミが良い
最後に、口コミをみてみるという方法です。
これが一番手っ取り早いかと思いますが、口コミは投稿した人の主観が強い場合もあるので、あくまでも参考程度にしたほうがいいですね。
悪徳不動産会社の手口とは?こんな会社は要注意!
次に悪徳不動産会社はどんな会社なのかを説明します。
これらを知っていれば、この会社と取引はやめようなど判断できるかと思いますので、参考にしてください。
- おとり広告で客を引き寄せる
- 契約を急がせる
- 専任の宅建士がいない
- 不明な手数料をとる
おとり広告で客を引き寄せる
存在しない物件、既に成約した物件を広告にのせるケ一スがあります。これはおとり広告と呼ばれていて、禁止されています。
人気のある物件を広告にのせると問い合わせがきます。そして、他の物件をすすめるという方法です。
おとり広告は禁止されているとはいえ、実は多くの不動産会社がやっているようなので注意が必要です。
契約を急がせる
「他にも検討している人がいる」
「とりあえず、仮申込書に記入して下さい」
などと言う不動産会社も要注意です。
他にも検討している人がいるというのは、よく言われるパターンですが、あまり信用しないほうがいいかもしれません。
人間は希少価値なものに心を動かされるものです。例えば「残りわずか!」や「残り一点!」などと言われると、急いで買ってしまうという心理を利用しているのです。
まだ契約したいと言っていないのに、「とりあえず仮申込書に記入して下さい」という営業マンにも注意して下さい。
専任の宅建士がいない
不動産会社は、専任の宅建士を5人の1人の割合で置かなければなりません。また、契約前に行われる重要事項の説明では、宅建士が宅建士証を提示し、重要事項説明書に記名押印して説明をしなければなりません。ところが、この宅建士がいない会社がいまだあります。
中には外部の宅建士から名前だけ貸してもらって、宅建士が存在しないという場合もあります。
不明な手数料をとる
不動産会社は仲介の際、受け取ることができる報酬は仲介手数料のみです。
中には事務手数料と称して、金銭をとろうとする悪徳不動産会社もいるため、注意してください。
まとめ
これまで
- 良い不動産会社の特徴
- 悪徳不動産会社の具体的な手口
紹介してきました。
私も以前、不動産会社には良いイメージがありました。しかし、私が勤めた不動産会社がブラック企業だったことや、不動産会社へ訪問した際に、あまりにもずさんな会社に遭遇したこともあり、イメージがガラりと変わってしまいました。
しかし、これはあくまでも私が体験した上でのものですし、すべての会社が悪いわけではありません。
運悪く、悪徳不動産会社に遭遇してしまった場合は、この記事を思い出していただけたら幸いです。
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